御主人女将紹介

連載決定
女将の繁盛記
vol.3

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ようやく春の声がきこえてきた。雪解けの土手からふきのとうを 採ったり、タラの芽の成長を見ては、今か今かと・・・。 そして何といってもその後のランチ・・・おにぎりが最高にウマイのである。
春から夏には、この山菜採りに出かける。時間の許す限り緑の中で過ごしたい。 これがストレス解消の1つ。ちょっと前なら山に行くなんてとんでもなかった。 ヘビが出る、虫が出る、それが嫌だったのに歳をとったのだろうか。 このおいしい山菜を”自然が育てた山のご馳走”と言った人がいた。 本当にその通りだと思う。

さて、先日1つの別れがあった。昨年の10月、デンマーク人の家族とふとした事で知り合った。 御主人の仕事の関係で来日して1年ちょっと、東京から郡山へやって来た。 引っ越しの都合でホテルや旅館に泊まっていたらしい。 それが知り合ったきっかけで、その後引っ越しまでの間、深山荘へ2週間滞在することになった。 引っ越しが済んだ後も交流は途絶えることなく、何かトラブルや疑問なことがあると”トキさん問題です”とTELが来たものでした。 お互い子供の歳が近いこともあり、言葉はいまいちだったけど本当に仲良くなれた。
そのファミリーがこの郡山を離れる日が来た。いつもならSee Youでさよならしていたけど、今度は遠い遠いデンマーク・・・。 いつまた会えるかわからないけど、かならずまた会いたい。
肌の色や言葉が違っていても必ず通じると信じて付き合った。 時々辞書を引いて身振り手振りで本当に真剣に・・・。 生活習慣も随分違う、いろいろなことにカルチャーショックもおぼえたけど、日本の伝統や行事などもう一度見直してみることが出来た。 インターネットならすぐ会える、もしかしたらこれを読んでくれているかもしれない。 それを願っている。私たち家族と彼たちファミリーは「本当にまた会いましょう」といって別れた。

いつもどんな出会いがあるか分からない。 別れはどんな形でも無い方がいい。 もし別れがある時は、涙でも笑顔でもまた会えると思って別れたい。
そして思い出は心の財産になると思っている。



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